はーちゃんの検査の結果は、異常なしだった。
一安心である。
結局、便秘症だった、ということになる。
検査の前日から、今日までの間、毎日はーちゃんは自力排便していたので(ガス抜きや浣腸もしなかった)、「たぶん、ヒルシュではないんじゃないなかなぁ」とは思っていたのだが、はっきり結果がでて、とても嬉しい。
ほんと、よかった。
今は、毎日うんちをしているのだから、便秘症でもないわけである。
それにしても、あんなにうんうん唸って苦しんでいて、毎日ガス抜き&浣腸をしていたはーちゃんが、急にうんち&おならができるようになったのはなぜだろう?
先生に尋ねると「分かりません」ということだが、まあ、よかったんだけど、釈然としない。
でも、よかった!
はーちゃんがこれ以上痛い目にあわなくてすむので、うれしい!!
はーちゃんに授乳していたときのこと。
おっぱいが、びゅっと床に飛んでしまうということがあった。
おっぱいは、乾くと、白く点々と跡が残る。
「おっぱいが飛んじゃった」と、そばにいたハムすけに言ったら、
「ハムちゃんが拭いてやろうか?」
わざわざぞうきんを持って来て、ごしごしと床のおっぱいを拭いてくれたのだった。
なんだか、ハムすけはしっかりしてきたなあ。
「拭いてやろうか」だって・・・。
ちょっと感動。
最近のハムすけの愛読書に、電車の図鑑類に加えて「鉄道ファン」という雑誌がある。
みなさん、ご存知だろうか?鉄道ファン。
私は、正直いって、こういう雑誌を自分が読むことになるとは思いもしなかった。
ちなみに、ハムすけの今読んでいる12月号は、「特集:東海道本線1」「新車ガイド:JR東日本E233系1000番台/東京地下鉄7000系副都心線対応改造車」などである。
ハムすけの影響で、電車は電車であって、1000系だろうが2000系だろうが、そんなの関係ねえ(小島よしお風)と思っていた私が、今や「これは京急1000系、こっちは新1000系、それでそれは800系」などと見分けがついたりするので恐ろしい。
ハムすけは、もっと細かくて、それぞれの電車について、
「パパとハムちゃんと乗った」
「パパとハムちゃんと見た」
「パパとハムちゃんと、見たし、乗った」
という3パターンがあり、電車によって、「パパと」の部分が「ママ」になったり、「パパとママとはーちゃんと」になったりする。
たとえば、東海道線E231系を指差して、「パパとハムちゃんとこれに乗ったときに、こっち(反対側)の線路を湘南新宿ラインが走ってたの。成田エクスプレスも見た」など。
とにかく、飽きることなく、舐めるように「鉄道ファン」の紙面を眺めるハムすけ。字が読めないので写真をみるだけなのだが、この雑誌、写真の点数が多く、全頁カラーで、なかなか眺めがいがあるのだ。
ハムすけは、電車の写真をみるごとに、「この電車は何かな?」「どこに行くのかな?」を連発し、確実に覚えていっている。
ハムすけに、好きなものがあってよかったと、心から思うが、それと同じくらい「電車オタクになるのはやだな・・・」とも思う。
母心としては、「ハムすけくんって、電車のこと詳しいんだって。すご~い」というのはうれしいのだが、「ハムすけくんって、乗り鉄(撮り鉄)くんなんだって。きも~い!!」というのはうれしくないのだ。
「オタク」だと切り捨てられる人と、「造詣が深い」と言われる人の違いはなんだろう?
早いうちに、自分の中で答えを持ちたいなあと思っているところである。
今日は、はーちゃんの検査の日。
9時に入院し、14時から検査を受けることになった。
病棟には、ハムすけは入れないので、私がはーちゃんに付き添い、夫はハムすけと横浜まで電車に乗りに出かけた。
はーちゃんのベッドが用意された病室には、ヒルシュの赤ちゃんたちが入院していて、はーちゃんがもしヒルシュと確定されたら、手術して、人工肛門をつけて、こんな風に長期入院して、私は毎日お見舞いに来ることになるんだなと、覚悟を決める。
検査はK医師(初めて会う先生)によって処置室で行われ、14時から始まり、14時40分に終了した。
ピストルのような形の器具を使って、粘膜組織をひっかけてとるのだが、検査の間中、はーちゃんの「ぎゃー!!」という泣き声が聞こえていて、やりきれないつらい気持ちになる。
検査が無事に終わりますように。かわいそうなはーちゃん。痛い目にあわせてしまって、本当にごめん・・・。
処置室から出てきたはーちゃんを抱きしめて、「もう痛いのはおしまいだよ。がんばったね」と声をかけたのだが・・・
しばらくたってからK先生が来られて、「おかあさん。さきほど3つほど検体をとったのですが、小さすぎて検査できないと病理から連絡がありました。なので、もう一度やりなおします」という。
「ここまできたら、ちゃんと検査できないと意味がないでしょう」「さっきの道具が、まだ処置室に残ってますので」などというのだが、
おまえが、ちゃんと組織をとらないから、やりなおしなんてことになるんだろうが!!と、心の中で、とても汚い言葉で先生を罵ってしまう。
ほんと、腹がたつ。
はーちゃんが、また痛い目にあわなければいけないではないか。
看護婦さんは気の毒そうな顔をして「ごめんなさいね」と謝っていたが、ごめんですむなら警察はいらないのである。
仕方がないので、はーちゃんを先生にお渡しする。
15時半から二度目の検査が始まり、はーちゃんはまた「ぎゃー!!」と大泣きしていた。
Kのせいで、2度も痛い目に合わされて、ほんとうにかわいそう。
今度の検査は外来でお世話になっているS先生も立ち会って、25分で終わった。
今度も、3箇所組織をとったという。
17時に診察があり、日帰りできることになった。
夫とハムすけも病院に戻ってきて、4人で家路につく。
帰宅後、はーちゃんがうんちをしたのだが、うんちの黄色と出血が混じって、ピンク色のうんちになっていた。
ううう。ほんとうにかわいそうなはーちゃん。
痛かったろうに・・・。そして、今もちょっとは痛いんだろうなあ。何しろ、Kのせいで6箇所も傷がついているのだから。
結果は月末に聞きに行くことになっている。
どういう結果であれ、今度こそ白黒はっきりつく。
ずいぶん秋も深まってきたので、久しぶりにロングブーツでも履こうかな・・・と、玄関脇のシューズクロークにしまってあるロングブーツを出してみると、「!!」。
ロングブーツに、かびが生えている。
「もしや」と思い、次々にパンプスの入っている箱をあけていくと、ほとんどの靴に、白く丸いカビが生えているではないか!!
夫の靴にも、かびがきている。ローファーなんて、かびで真っ白である。
うう・・・。いつになったら、このカビとの戦いは終わるのか・・・。
ぬれた布と乾いた布で、靴のかびを拭きとり、玄関の外にずらっと並べて、天日に干した。
靴の形をキープするための、薄紙などはすべて処分し、カビのひどかった靴箱も処分する。
そして、いやな予感がして、寝室のクローゼットにしまっている、皮の手袋やベルトを入れた箱をチェックしてみると、こちらにもかびが!!!
皮の手袋は靴と同じように布でカビをとって天日に干し、ベルト類は思い切って処分することにする。
ああ!本当にもういや!!
新築のおうちで、快適な毎日を過ごすはずが、来る日も来る日もカビとの戦いに費やされることになろうとは・・・。
しかし、階段を下りてくるだけで、鼻についたカビ臭も、いまやしなくなった(と思う)。
がんばったもんなぁ、私・・・。
ハムすけが、「カビがいっぱいで、忙しいんジュー(です)」とか言いながら、一人で遊んでる姿を見ると、もう、ほんと、これで終わりにしてほしいと、心から願う私であった。
受診の予約をしてから、ずいぶん待たされたが、ようやく神奈川県立こども医療センターで、はーちゃんを見ていただくことになった。
問診のあと、ここでもX線写真を撮る。
先生は「ヒルシュは生まれつきの病気なので、話を聞いている限り、可能性は低いと思う。紹介状にも可能性は低いと書いてある。しかし、X線写真を見ると、腸にガスが多く、ヒルシュが疑われる」という。
そして、はっきりさせるために、直腸粘膜生検を行うことになった。
ついに、この検査をすることになってしまったか・・・と、がっくりくる。
暗い気持ちで、一日入院の手続きをとる。
検査に伴う合併症としては、直腸穿刺や出血があるという。
大量出血などがないか、検査のあと半日ほど様子をみて、それが落ち着いていれば、日帰りできるというが・・・。
かわいそうなはーちゃん。私が代われるものなら、どんなによいだろう。
夫は、「この検査で、今後やるべきことがはっきりするのだから、いいじゃないか」というが、私は、はーちゃんがかわいそうでならない。
注腸検査でもあんなに泣いていたのに、今度はどうなるんだろう・・・。
はーちゃんの体重が、いまひとつ増えていないことが気になっていたので、「哺乳瓶でミルクを飲んでくれないのだが、どうしたらいいか」「このまま、母乳のみで育てて、大丈夫なのか」という相談をしたくて、葉山の保健センターで行われた「二ヶ月児育児相談会」に行ってきた。
「だいたい3ヶ月で、生まれた時のほぼ倍の体重になる」というが、はーちゃんの場合、3.7キロ台で生まれているので、7キロを超えていないといけないことになる。そんなの、このままじゃ絶対に無理な数字である。
「体重は、この時期、一ヶ月に1キロ増えていれば問題ない。3ヶ月で倍というのは、3キロくらいで生まれた赤ちゃんの場合の話で、はーちゃんの場合、気にする必要はない。まったく問題なし」と、このまま母乳を続けていいと言われ、ほっとする。
はーちゃんのおなかのことが気になって、ミルクを足したほうがいいかなと悪戦苦闘していたが、もう迷わずに完母でいこう。
いいお天気だったので、森戸海岸でランチを食べることにした。
家で食べるのとは気分が違うし、ついでに散歩もできるし、いいことを思いついたと嬉しくなる。
おにぎりとお茶を持参して、旭屋牛肉店で葉山コロッケ(ハムすけの好物)とジャンボシューマイ、鳥のから揚げを買って、いそいそと海岸へ。
海岸にはベビーカーで入れないので(砂に車輪がめりこんで進めない)、海岸からボートをあげるための場所(ここはコンクリートが打ってある)に座って、ハムすけとお昼を食べる。
ベビーカーで眠っていたはーちゃんが泣いて起きたので、オムツをかえて、こっそりおっぱいをあげていたら、今度はハムすけが「うんち出た」という。
ハムすけのうんちを、立たせたまま替えた後、ランチの後の散歩タイム。
しかし、はーちゃんを抱っこ紐で抱っこし、ベビーカーを担いで(違う出口から道に出るつもりだったので、ベビーカーを残していけなかった)、片手で荷物を持ち(ハムすけのうんちのはいった袋も)、もう片方でハムすけの手をひき、砂地を歩くというのは、はっきりいって苦行だ・・・。
思いつきはよかったはずなのに、なんだかおもいっきり疲れることになってしまった。
とほほ。
森戸海岸を散歩していたときのこと。
葉山は道が狭いので、いつも散歩をするときは手をつないでいるのだが、「ここは車が来ないから、自分で好きに歩いていいよ」と、ハムすけの手を離した。
喜んで、好きなところに歩いていくかと思いきや、ハムすけが一言「さみしい」。
耳を疑って、「え?」と聞き返すと、「さみしいから、おててつないで」だって。
ひゃー!笑える。どこでこんな言い回しと使い方を覚えたんだろう?
納戸の中もカビくさいので、あやしいものを洗うことにした。
怪しいのは、シュラフ2つと、夫のアタックザックである。
シュラフは洗濯して、よく日に干す。
アタックザックは、浴槽に洗剤を入れてつけおき、たわしでこすって洗い、これもよく干す(夫が洗ってくれた)。
一階にある寝室、ウォーキングクローゼット、納戸では、やれることはすべてやった(つもり)。
しかし、まだなんとなくカビくさい。
あまりにも、毎日かびと戦っていたので、かびのにおいが鼻の奥にしみついてしまっているのか?それとも、まだかびているものが存在するのか?
