出産後、私は便秘ぎみ。
いけそう!と思ったときに、トイレに行くことにしているのだが、ハムすけがいちいち一緒についてくるので、閉口している。
がんばっている私に向かって、「ママ、うんち出た?」と何度も聞き、「おしり、行くの」と、便座の後ろのほうに立って、私のおしりを観察。
そして、「おなら、ぷーってでた。うんち、ぽとーん」などの、実況中継をされると、ほんと脱力してしまい、出るものも出ないのである。
ああー、ほんとうに、いつになったら、ゆっくりうんちができるんだろう・・・。
ちなみに、ハムすけは、最近ずいぶんお兄ちゃんになってきた。
気が向いたらおしっこをトイレでするようになったし、靴を自分で履いたり、脱いだりできるようになったし、道で人に出会ったら、ちゃんと頭をぺこりとさげて「こんにちは」とご挨拶できるようになった。
そして、うんちをするときに、人のいない廊下や、クローゼットの扉に隠れてするようになったのである!!
今まで、突然道の真ん中で立ち止まり、うんちをし始めていたことを考えると、ずいぶんと進歩である。トイレではやってくれないけれど、少なくとも、「今から、うんちが出る」ということが、認識できるようになっているということだから。
トイレトレーニングは、まだまだ前途多難だけれど、ハムすけの体の準備は少しずつできてきたみたい。
うんちのサインを見かけても、無理やりトイレにつれていかずに、ハムすけが自分から「トイレに行く」と言ってくれるのを、今は待とうと思っている。反抗期のハムすけに、言うことを聞かせるにはテクニックが必要で、無理強いは絶対にうまくいかないということは、よくわかっているので。
それにしても、私のうんちにハムすけがついてくるのではなく、早くハムすけのうんちに、わたしが付きそいたいものである。
赤ちゃんのにおいというと、ミルクのにおいや、せっけんのにおい・・・といったものを思い浮かべる人が多いと思う。
私も「あかちゃんはいいにおい」と思っていた。
しかし、はーちゃんを抱いて、頭や顔のにおいをくんくんかいでみると、加齢臭のような油っぽいにおいがする。(耳掃除をすると、加齢臭はなくなる!!耳垢ってくさいんだなあ・・・)
ときおり出す、のどがかれたような「ぐふっ、ぐふっ」という声は、おじさんが痰を出すときの音に似ていなくもない。
はーちゃんは、ちいさいおじさんみたい。
でも、めちゃくちゃかわいい。
やわらかいほっぺ。小さな手足。ビロードのような髪の毛。
赤ちゃんは見飽きないなあ・・・。
庭で飼っている金魚とめだかに餌をやるのが、ハムすけの朝の楽しみである。
おじいちゃんと庭にでたハムすけは、外物置から金魚の餌の入った袋を出してきて、小さな器に入れてもらい、指でつまんでぱらぱらと餌をやっている。
「金魚さんが、おいしい、おいしいって言ってるよ」などと、おじいちゃんから声をかけてもらっていたら、どうやらハムすけも金魚のえさを食べてみたらしい。
「ハムすけ!金魚の餌たべたんか?」という、おじいちゃんの声が聞こえたので、耳をすます。
「食べた」
「どんな味がした?」
「野菜の味」
ハムすけは、超野菜嫌い。
どうやら、金魚のえさはおいしくなかったらしい・・・。
はーちゃんのお腹は、相変わらず張っている。
ガスがたまって、大きなお腹。しかも、退院後は一日に5~8回くらいうんちをしていたのに、今は一日1回くらいになっている(そのかわり、量は多いけれど)。
明け方からうんちがでるまで数時間、うんうん!と苦しそうにうなって、いきんでいるが、うんちもおならもでない。きゅるきゅると腸の動く音は聞こえるのだが。
そのつらそうな声を聞いているとかわいそうで仕方なく、のの字マッサージをしたり、綿棒で肛門刺激をしたり、砂糖水を飲ませたり、抱き上げたり、おっぱいをやったりといろいろするのだが、効果なし。
しんどそうなはーちゃんの側にいると、だんだん精神的にまいってくる。はーちゃんがうなっている間、私も寝れなくて寝不足だし。
ハムすけも気配で目覚めて、「ママ、お茶のむ。ママのお布団でごろんする」などと言っておきだしてしまい、睡眠が分断されている。
はーちゃんのうんちが、自力ででたときは、涙がでるほどほっとする。
こんなに、うんちやおならがでることがうれしいなんて。
はーちゃんはゲップがあまり出ないのだが、仮にゲップがでていてもお腹ははる。
うんちとおならが出ても、おなかは大きいまま(少しは小さくなるし、やわらかくなるけれど)・・・。
一ヶ月検診では、「お腹は張っているけれど、体重も増えているし、吐くわけじゃないし、便を見ても問題ないし、様子をみていいと思う。だけど、体質としての便秘のほかに、病気としてはヒルシュスプルング病というのがあるから、気になるなら紹介状を書きますよ」なんてことを言われていたので、だんだん不安になってくる。
はーちゃんが病気だったらどうしよう・・・。
ネットでいろいろと調べていると、どんどん不安が募る。
すやすやとかわいらしい顔をして眠るはーちゃんを見ていると、「大丈夫だよね」と思ったり、「楽観視して、とりかえしのつかないことになったら」と思ったり、「まだ小さいのに、検査に連れて行くのはかわいそうかな」と思ったり、心が振り子のように揺れる。
私は母親なんだから、どーんと構えていなくては・・・と思うのだが、不安になり、暗闇の中で、はーちゃんの苦しそうなうなり声と様子を見ていると、どんどんと思考が暗くなっていく。ハムすけも、それを敏感に察しているのか、「ママ。ママ」がひどくなってきた。
夜眠れないので、昼間に両親や妹にハムすけを連れ出してもらい、睡眠をとっているのだが、葉山に帰ったら、昼間はハムすけと遊んだり、家事をしたりしなくてはいけないので、眠る暇がなさそう・・・。
はーちゃんが大きくなるにつれて、この症状が改善されていくといいんだけど・・・。
ハムすけは、最近ようやく落ち着いてきた、と思う。
赤ちゃんも生まれたし、2歳の子どもが、3週間も母親と離れてすごしたのだから、わがままが出るのも仕方ないなとは思っていたが、口を開けば「いや」の反抗期も重なって、本当にこの数週間、ハムすけは大変だった。
心がささくれだっているのが見えるような暴力的なふるまい、なんでも「ママ、ママ」と、私に対して異常に執着するところ、後追いがひどい(私がその場をはずそうものなら、一瞬のうちにパニックにおちいる)、生活の決まりごとが守れないなど、ほんとうに、どうなることやら・・・という感じだった。
今では、「アイス食べたい。飴ほしいの」なんてことも言わなくなったし、朝起きたら、ごあいさつをして、パジャマを着替えて、おむつをかえて、ご飯を食べて、歯磨きをする。夜は、お風呂にはいって、パジャマを着て、歯磨きをして、お休みのご挨拶をするといったことが、以前のように普通にできるようになっている(しかし、書いていてむなしくなるな。できて当たり前のことばかりである)。
三週間のハムすけの我慢は、三週間かけて、だんだんと解消されたのかもしれない。離れていたのと同じだけの時間が必要だったのかも。
ハムすけ。もう離れたりしないから、安心していいよ。
ハムすけは、ちまちましたことをするのがすきである。
たとえば、ハムすけと外に出るときに、1)帽子をかぶり、2)虫よけの薬をぬり、3)日焼け止めをぬる。
虫除けや日焼け止めのふたを開けたり、しめたりするのは、もちろんハムすけの仕事。急いでいるときに、私がふたをあけようものなら、「ハムちゃんが!」と泣きそうになりながら、フタをしめ、もう一度フタをあけて、私に渡す。
夕方に外に出るときに、「もう暗いから、日焼け止めはいらない」ということを納得させるのに、どれだけ骨がおれることか。
それからたとえば、転んで擦り傷をつくり、マキロンを塗り、バンドエイドをはったとする。
すると、頻繁に薬の入っているクローゼットをあけて、マキロンとバンドエイドを持ってきて、「おつくり(お薬)塗るの」と、薬を塗ってもらいたがる。
「お風呂にはいってからね」と言っても、「今から!」(今すぐやってという意味)といい続け、うるさい。
とにかく、薬を塗るとか、そういう一連のちまちまとした作業がすきでたまらないようなのだ。
ご飯のときにお茶碗を運んだり、はーちゃんのおむつをとってきたりというお手伝いも好きなので、助かることもあるが、夜階段を上がるときに電気をつけたり、寝るときに豆球にしたり、お風呂のときにシャンプーのポンプを押したりと、いろいろとちまちましたことをやりたがるので、わりと面倒くさい。
私はげっぷを出させるのが苦手で、授乳後、はーちゃんがげっぷをすることはまれである。
しかし、はーちゃんは空気をたくさん飲み込みながらおっぱいを飲んでいるので、数回授乳すると、お腹がぱんぱんに張ってしまう。
ときおり、うんちとともに「ぶふぅ!!」と大音量のおならをして、空気を抜いているようだが、本当に破裂しそうなほどぱんぱんに張っているのと、はーちゃんが「うん、うん」とうなっているような声を出しているのも気になって、病院に行くことにした。
診察していただくと、やはり「これは張りすぎですね」ということで、浣腸してもらうことに。
あまりにもおなかが張っていると、おっぱいの飲みが悪くなるし、苦しいみたいなので、病院に連れてきてよかったと思う。
浣腸前に、はーちゃんはものすごい勢いのおならとうんちをしたので、結局浣腸しても、あんまりうんちはでなかったのだが、そのおかげで、ぱんぱんだったおなかはへっこんだ。
これが、ふつうのおなかの大きさなんだな・・・と、じっくりはーちゃんのお腹を観察する。
「肛門を綿棒で刺激してやると、うんちと一緒におならも出るので、お腹が張るようならやってあげてください。そして、今回のようにおなかがぱんぱんになったら、病院に連れてきてください。浣腸しますので」ということだが、できれば肛門を刺激するのもしたくないし、浣腸のために通院するのもいやだ・・・。
どうやったら、上手にげっぷをだしてあげられるのかなあ・・・。
入院中、看護婦さんや助産婦さんと話すことは、自分の体や赤ちゃんのことよりも、ハムすけのことだったような気がする。
みんな、「2歳児と赤ちゃんの組み合わせは、一番大変。覚悟しておいたほうがいいよ」「赤ちゃんがえりもするだろうし、やきもちをやくだろうし、難しい年頃だし、特に男の子は大変よ」という意見で一致していた。
そして、100%全員が口をそろえて「お兄ちゃんを優先してあげてね」という。
ハムすけは、お兄ちゃんになっただけでなく、諸事情があり3週間も私と離れていたので、ハムすけと一緒に暮らせるようになったら、うんとかわいがろうと思っていた。
しかし!!
ハムすけは、想像どおりひどい状態で、かわいがるどころではないのである。
細かいことをあげればきりがなく、心が暗くなるばかりなので、まとめると、
1)離れていた3週間のうちに、ハムすけの生活習慣が、かなり変わってしまっている
2)大声で泣いて、しつこく言い続ければ、自分の要求がとおると思っている
3)「ハムちゃんが!」と、なんでも自分でやりたがる。(できないことが多い)
4)なんでもかんでも「いや!」という
5)なんでもかんでも「ママにやってもらう」と言い張る
6)一人遊びができない
7)おきている間中、何かしゃべっているか歌っている(まあ、別にいいんだけど、うるさくて疲れる)
などである。
それで、私はいらいらして、おむつの上から、おしりをばしばしぶったり、二歳児相手に、本気で睨みつけたりしている。
それに加えて、
「はーちゃん(赤ちゃんのこと)におっぱいあげるの、いや!!」と、大声で泣きながら阻止するし、授乳中、近くにまとわりついて邪魔をするし、眠っている赤ちゃんのそばで大声で歌うし、力の加減をせず曲がらない方向に腕を曲げたり、おなかをぐりぐり押したりするし、布団のそばでふざけるしで、「やめなさい!」「危ないからだめ!!」を連発することになる。
はーちゃんをかわいがってくれるのは、とてもうれしいことなのだが、危なっかしくてとてもじゃないが放ってはおけない。
ハムすけは、とてもかわいい。
でも、相手をするのはほんとうに大変。
どうでもいいことは、ハムすけの好きにしたらいいと思うが、大事なこと(毎日の生活習慣とか、赤ちゃんへの接し方とか)は、どれだけごねられても、こちらも姿勢を貫き通さなければいけない。「ああー、もう面倒だから、いいよっていっちゃおうかな」と思うこともあるが、それを一回でもしてしまうと、ハムすけは調子にのり、しつこく大声で泣けば主張が通ることを覚えてしまうだろう(というか、今すでにそういう状態だもんな・・・)。
ということで、毎日が「親として」試されている感じ。そして、パジャマを着替えるのがいや、おむつを替えるのがいや、ママが電気をつけたのが気に入らないなど、私からすればわけのわからない理由で、朝から夜まで、おお泣きを繰り返すハムすけとの戦いって感じ。ふぅ・・・
