ハムすけの髪が伸びてきたので、散髪することにした。
美容院に連れて行こうかと思ったのだが、じっとしていないこと。また友人から、「美容師の友達にカットを頼んだのだけど、ちゃんとカットできるか約束できないから、代金はとれないと言われた。そんなこと聞いたら頼めないよねえ?」という話を聞いていたことから、自分でカットすることにする。
ハムすけははさみをみるやいなや、顔をぶんぶん振って、切らせまいとする。
そして、ちょっとでもはさみを近づけると、ぎゃーぎゃー泣く。
格闘すること20分で、ハムすけが起きているときに切るのは無理と悟った。
そこで、ハムすけが寝ているときに、前髪にはさみをいれた。
横になって眠っているので、まずは右側からカットする。
ざくっ!(はさみを入れた音)
ハムすけは、髪の毛が顔にくっついてちくちくするので、嫌そうな顔をして寝返りを打った。
起きそうだったが、なんとか起きなかった。セーフ!である。
次に左側からはさみを入れてカットする。
「とりあえず切れたとして、次はすきバサミでカットしよう」と思った矢先、度重なる不快感でか、ハムすけが起きてしまった。
そして、起き上がったハムすけを見ると、見事に髪が左右から斜めにカットされており、見た感じアルファベットのV字を描いていることが分かった。
ものすごく変なので、ハムすけを押さえつけて、とんがっている部分をざくっと切る。
・・・とりあえず、まっすぐにそろったが、見事におんざまゆげ・・・
なんだか、美川憲一のような、南海キャンディーズのやまちゃんみたいな、とにかくはっきりいって、ものすごく変!な髪型になってしまった。
もはや自信がなくて、すきバサミをいれる勇気もわいてこない。
夫にも、「誰が切ったん?ハムすけがかわいそうだろ!!こんな変な髪形にされて!!」などと怒られてしまった。
赤ちゃんの髪ってすべるんだよね・・・。それにハムすけは非協力的だしさぁ・・・などと言い訳したいものの、実際にすごく変なので黙るしかない。
そういえば昔、私も、中学校にあがる前までは、母に前髪を切ってもらっていた(実をいうと、髪も結んでもらっていた。私の母は器用なのである)。そして、ハムすけ同様、おんざまゆげにされて、めちゃくちゃ怒りまくり、母に向かって泣きながら、「こんな髪型で学校に行けない!!お母さんのばか!!」などとひどいことを言ったものだった。
母に、「子どもの髪を切るのって難しいんだね。昔はごめんね」といったら、「そうよ。一生懸命切って、怒られてさぁ」などと母は言っていた。
とにかく、早くハムすけの髪が伸びることを祈るのみ。
ハムすけ、ごめんね!
でも、慣れてくると、わりと似合っててかわいいよん(親ばか?)。
実家から車で20分ほど走ったところに、蛍のでる川がある。
ちょうど蛍の季節なので、両親と妹、ハムすけと一緒にでかけた。
ちょうど日が落ちた時分。群青から漆黒へ変化していく空の下を、数百匹という蛍が舞っていた。
それはもう、ずっとここにいて眺めていたいような、美しい命の光だった。
飛び方をみると、源氏蛍のようである。
ふわ~、ふわ~とゆるやかに飛びながら、何十匹という群れが、同じタイミングで光を点滅させている。
川の近くの、田植えの終わった田んぼの上にも、草むらのはっぱの上にも、蛍がいるので、そっと手にとってみた。
ハムすけの手のひらにのせてあげたら、ハムすけは怖がる様子もみせず、指先でそっと蛍をさわっていた。
両親も「こんなにたくさんの蛍を見るのは、久しぶり」と話していた。
いいものを見れて、とてもうれしい。
川沿いは、家族やカップルでいっぱいだった。夫もここにいたらよかったのになあと、ちょっとだけ、夫が恋しくなってしまった。
妹が、ハムすけに向かって、「がんがんがん」と言ったら、ハムすけはにこ~とした後、安西水丸さんの絵本「がたんごとんがたんごとん」を持ってきた。
その場に居合わせたみんなで、「おお!賢い!!」と盛り上がる。
ハムすけは、この「がたんごとんがたんごとん」という絵本が大好きで、一日に3~5回は読んでいるのだが、ある時から、この絵本を一人でめくりながら、「がんがんがん」と言うようになった。
どうやら「がたんごとん」と言っているらしい。
ヘビーローテーションの絵本の宿命として、表紙も中身も、噛みあとがあったり、千切れたりと、非常にみすぼらしいが、ここまで読み込んでもらったら、絵本も本望であろう。
盛り上がりついでに、ヘビーローテーション絵本の一冊である、せなけいこさんの「ねないこだれだ」の出だし・・・「とけいがなります。ボーン ボーン ボーン」と言ってみると、ハムすけは、絵本の山を一冊ずつ崩して、ちゃんと「ねないこだれだ」を探し出して持ってきた。
「おお!!ちゃんと分かってるねえ!!」と、また盛り上がる。
まだ、ぜんぜんウケない絵本が多々あるが、こうやってハムすけが絵本に親しんでいってくれたらいいなと思う。
事情があり、ハムすけにおっぱいをあげることができなくなった。
もう一歳になったし、歯もいっぱい出てきたし、ご飯もよく食べるし、もうやめてもいいかなあと思っていたので、6月7日より、卒乳に踏み切ることにする。
まあ、ハムすけにとっては、「むりやり、寝耳に水!」といった感じだったろうから、卒乳というよりは断乳といったほうが、実際に近いかもしれない。
ハムすけは生まれたときから、今までずっと、ほしいときに、ほしいだけおっぱいを飲んできた。
私も、おっぱいさえやったら、ハムすけは泣き止む、眠る、機嫌がよくなる・・・といいことづくめだったので、求められるままに、おっぱいを差し出してきた。
最近は、午前と午後のお昼寝の前、夜眠る前、夜中2回ほどの授乳と、回数は減っていたものの、急に「おっぱいはおしまい」である。ハムすけの心中察し余りあるものがある。
最初の二日間。ハムすけは抵抗に抵抗を重ねた。
「ぎゃー!」とものすごい声で泣き続ける。「おっぱい。ほしいよ、ほしいよ」としつこく泣く(2時間泣き続けた)。
これまでも卒乳を試みて、1時間くらいがまんさせて「ぎゃー、ぎゃー」泣かせたことがあるが、結局私のほうが根負けしてしまったことがある。
ハムすけは、「粘ればもらえる」と知っているので、それはもうしつこく泣き続ける。
今回は、本当におっぱいをあげることができないので、私も根負けしようがない。
「おかあさんの姿が見えたら、よけいに我慢できなくなるんじゃない?」と、私は追いやられ、父や母が抱っこしたり、おんぶしたり、歌を歌ったりして、ハムすけを眠らそう、泣き止ませようと試みたが、ハムすけも根性を出して泣き続ける。家族中を巻き込んで、ハムすけは最後は泣きつかれて眠ってしまった。
変わってきたのは、4日目からである。
眠たくなると、私のおっぱいに顔をすり寄せてきたり、手で触ってきたりするが、「できれば、おっぱいほしいなあ」という態度をちらっと見せるだけで、ねだりはしない。いじらしいものである。
ぐずぐず言うし、寝付くのに時間がかかるが、この日から、お昼寝も夜も、あまり「ぎゃーぎゃー」泣かずに眠るようになった。
もうあんまり出てないと思っていたおっぱいは、実際はちゃんと出ていたらしく、ハムすけが飲まないと、きんきんに張って痛い。
本人が十分に納得していないのに、こうして無理やり断乳して、悪影響がでたらどうしよう?とか、飲んでもらったほうが、私のおっぱいも痛くなくていいなあとか、いろいろ思うが、だんだんハムすけも”おっぱいなし生活”に慣れてきたようなので、このまま上手に卒乳できたらいいなと思う。
「ハムすけ。おっぱいがなくても、世の中いいことがいっぱいあるし、お母さんはハムすけのこと大好きだよ」と何度も言って聞かせているが、ハムすけは理解できているのかどうか・・・。できてないだろうなあ・・・。
おっぱいを飲まずに、すやすやとかわいい顔をして眠るハムすけを見ながら、なんだか、私もせつなくなってしまうのであった。
1歳1ヶ月をすぎたハムすけは、まだ歩く気配はない。
しかし、伝い歩きが上手になり、さっさ、さっさといろいろなものを伝いながら、移動するようになった。
ソファーにもよじのぼるし、ずいぶん身のこなしが軽くなってきたように思う。
髪の毛はふさふさで、歯もたくさん生え、図体もでかいので、歩いてさえいれば2歳児くらいには見えるであろう。
まあ、いくつに見えてもいいのだが、抱っこが重いので、早く歩いてほしい私である。
実家に帰るとき、あまりおもちゃを持って帰らないのだが、ハムすけは牛乳パックやらペットボトルやらFAX用紙の心棒などで、なかなか上手に楽しく遊んでくれる。
遊びの見本を見せると、さっとマネをして遊ぶハムすけを見て、母なんかはものすごいババ馬鹿まるだしで、「この子はすぐに上手に真似をするね~。こんな賢い子知らんわ」などと目を細めている。
ある日、母がなんの気なしに、牛乳パックを太鼓にみたてて、棒でリズムを刻むと、ハムすけがぎこちない動きを見せた。
「ん?」と思って、ちゃんとハムすけを見ると、ハムすけが踊っていた。
リズムにあわせて、体を上下左右にひねったり、揺らしたりしている。
NHK教育テレビの「おかあさんといっしょ」などを見ていても、いっこうに一緒に踊ったりしないので、ハムすけがおどるという事実にびっくりした。
ああ!ビデオに撮りたい!!と思うのだが、実家にはビデオがない。
家に帰ったら、さっそくハムすけの踊りを収録しなければ。
